2012年01月

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高耐圧のダイオードの製造中止品目が多くなって、1500V耐圧のダイオードが流通在庫のみの品種が多くなっているということは以前、書きました。
 
SV811-3シングルアンプのために買ったのは、1500V/2.5A定格のサンケン RH4F。地元静岡には、マルツ電波がパーツを扱っていて、それはもう、有難く利用させてもらっているのですが、店頭在庫にないものでも、マルツのネットに掲載されているものとか、店頭のカタログに載っているものなら、取り寄せてもらえて、¥5250以上になると、送料も振り込み手数料もかかりません。
 
@¥94なので、56個注文し、真空管アンプ自作を趣味とする友人たちと仲良く山分けしました。この1500V耐圧のダイオードの本来の用途はダンパー用。テレビがブラウン管から液晶パネルに変わって、高耐圧のダンパー・ダイオードなどは使われなくなったから、製造中止品目が増えているのですね。
 
ダイオードに限らず、ディスクリート用の半導体はどんどん減っています。おそらく、オーディオメーカーさんも、ディスクリートでソリッドステートのアナログアンプを新規に開発するのもやりにくくなる時代が、もう間近に迫っています。安い普及品のアンプは全てスイッチングアンプ(いわゆるデジアンというやつですね)になり、中級品は管球アンプが多くなって、ソリッドステートのアナログアンプは、100万円以上の高級品のみ、なんていう時代が来るかもしれませんね。

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ネットで見つけた写真で、私のではありません。使っているトランスの色も私のと同じなので、完成すれば外見はこんなふうになるはずです。
 
今は、外装パーツを全て付けて、CRパーツを集めている段階です。地元のパーツ屋さんでは、耐圧400V以上の電解コンデンサがわずかしかなく、また、1W以上の100KΩ以上の高抵抗が入手できませんので、通販か秋葉原へ買出しに行くしかありません。6CW5なんちゃってQUADⅡ型では、12AU6のプレート抵抗は1W/150KΩだったですが、これは、地元のパーツ屋さんに無かったので、1/2Wの300KΩをパラにして製作したのです。
 
秋葉原でも、急速にディスクリート用の半導体が姿を消しています。バイアス回路に使うFETはソフトンさんのホームページに載っているものとは違う石を使います。1500V耐圧のダイオードは手持ちに無かったので、これを機会に少し余分に買いました。調べてみると、東芝の3TH41A(1500V2.5A)は製造が中止され、今は流通在庫しかありません。普通は1000V耐圧のダイオードで間に合っても、両波整流で、330Vを超える電圧を整流する場合は、1000V耐圧では不足です。SV811-3シングルアンプではノグチPMC170SHの350V-0-350Vをシリコンダイオードで整流するので、1500Vクラスのダイオードが必要なのです。
 
そのようなわけで、ぼちぼちパーツを集めて、集まったら一気に配線してしまおうか、と思います。回路はソフトンさんのをおおむねパクりますが、全く同じではなく、細かいところは自分の好みに変更します。

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6AR6CSPPアンプに搭載されたのと同じ出力トランスが転がり込んできました。6AR6CSPPアンプに付いているやつは、ちょうど去年の今頃に購入したもの。
 
マッキントッシュ型CSPP(クロスシャントプッシュプル)という方式のアンプは、今まで使えるトランスが無かったので、アマチュアの作例は少なかったですが、染谷電子が、ASTR-12、ASTR-20という出力トランスを発売したおかげで、少しずつ作例が増えていて、自作アンプ試聴会などでも、その音質的優位性が聴いてとれました。
 
私もすでに2機種造りましたが、どちらも自分が造ったアンプの中では、かなり良い音のするものだと思います。
CSPPアンプは、ソフトン試聴会でもどの機種も良い音で鳴っていたので、やはり回路的に音の良いアンプを造りやすい回路方式なのだと思います。そんなわけで、買えるときに買っておけ!みたいなノリで手に入れました。
 
アマチュア自作のCSPPアンプでは、6L6GCやKT88などのオーディオ用ビーム管、テレビ用の水平出力管、垂直出力管を採用したものは作例が沢山あります。これらとはちょっと毛色の違うアンプを造りたいとなると、2A3とか300Bなどの直熱三極管が良さそう。でも、300BはすでにCSPPアンプの作例があります。しかも、全段直結構成という凄い作品です。300BCSPPで検索すると出てきます。
 
となると2A3か? あるいは、ラックスのMQ-80のように6336を使うか?このトランスで何を作るのか妄想は尽きません。
 

6CW5なんちゃってQUADⅡ型アンプは、様々なスピーカーに繋いでみて、適当に組み上げたアンプにしては、音質は良いです。もちろん、最低域が軽くて大編成のオーケストラのスケール感がこじんまりしてしまうだとか、良く出来た直熱三極菅シングルアンプのような品性のある音ではないですが、勢いと透明感があってバランスが良い。もちろん、5万円以下のコストで作ったにしては、という条件付ですが。
 
ということで、この状態で完成ということにします。
 
で、次はなにかというとSV-811-3シングルアンプの製作に行きます。
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SV-811-3は、WE300Bと同じ形状の真空管ですが、トリタンフィラメントで電球のように光ります。
視覚的には、フィラメントがほの暗くしか点灯しない300Bより良いのに加え、シングルで10W以上出せます。最大プレート損失もSV-811-3は65Wあり、300Bの40Wを上回ります。
 
(有)ソフトンさんに、製作例があり、それと同じシャーシを使い、トランスは色違いのものを使って組みます。
 
シャーシーが黒色なので、トランスも黒にするよりシルバーハンマートーンの方が良い様な気がして。
 
ソフトンさんのは 6SL7 - 6L6GC - SV-811-3 という構成ですが、あいにく6L6GCの手持ちがないので、
6SL7 - EL34 - SV-811-3 のような構成にするつもりです。

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QUAD型のACバランスは、NFBの具合によってずれるので、あらかじめNFBをかけておき、回路図での出力管のグリッド抵抗に繋がっている2.4Kの抵抗の部分に、上の5KΩ BカーブのVRを入れて最適抵抗値を探したのである。
 
最適値は、2.4Kと2.7Kの間にあるらしく2.4Kの方がベターなので2.4Kが入っている。

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