2013年02月

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シャーシが届いたので、使用予定のトランス類と一緒に写真をとってみました。もう後戻りは出来ません。
回路定数は書き込んでいないけれど、こんな感じ。
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シャーシ、トランス、真空管のコストを書いてみました
 
 

シャーシ KS-3202\18,500
トランスXE-60-52
TC-60-352
GS-28192\115,865
真空管EL5/46894\14,000
EF804\2,400
AZ42\3,600
                                

                                                                                             合計 ¥154,365 
 
シャーシ、トランスは、今から購入したら送料込みでこの値段くらいになります。QUAD2型アンプは回路がシンプルでCRパーツが少ないので、18万円くらいで収まりそう。
 
実際には、XE-60-5は、300BPP (定電圧電源付)のOPTを上級モデルのFC-120-5に交換した手持ちの取り外し品を使います。
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TC-60-35 GS-2819は新規購入だが本日届きました。シャーシの発注も済ませ、到着を待っているところです。

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CDと並べた写真を見れば、SHIZUKI SH-P 55uF/250VACの大きさがわかるだろう。長さは12cmあり45φと普通のブロックコンの35φより太いのだ。
 
耐圧250VACということは、DCならば理論上2√2倍の電圧までOKなのだが、余裕をみて2倍の500V耐圧として使用して、今までトラブルはない。ACモーターの進相用でありオーディオ向けの部品ではないが、25本入りの段ボール1箱で1万円という出物があったときに速攻で買ってしまった。
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何しろ図体が大きいのでアンプまで大型化してしまう。だから、今まで使用したのは300BPP定電圧電源付きアンプとPX25シングルアンプのみ。この2機種で合計4本、これから製作予定のアンプだと、EL5/4689QUAD2型アンプ、F2a11PPアンプに使う。F2a11PPアンプのシャーシはすでに入手済みで、こんなの。
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このシャーシを買った理由が、手持ちのタムラのトランス、F-2012、A-4004、PC-3007が載せられる上、SHIZUKI SH-P 55uF/250VACを片ch4本、合計8本使えることだった。
 
このコンデンサーは、オイル・フィルム型で、リップルまみれの極めて厳しい条件で動作させるための部品として製造されているので、真空管アンプの平滑回路はそれよりもリップルは少ないし、長期使用が可能だと思う。音質的には、ちょっと音抜けが悪い感じがするので、小容量のフィルムコンを並列に入れて使うつもり。
 

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6CW5なんちゃってQUAD2型アンプは、仕事場で月曜日から土曜日まで、1日あたり10時間稼動させて、全くトラブルなく過ごしています。実は、このローコストなアンプは、EL5/4689 QUAD2型アンプの前哨戦というか、QUAD2型アンプの按配を知るための試作の意味もあったのです。このQUAD2のコンテンツの最初のページから読んでいただくと、オリジナルQUAD2型の回路、現行のレプリカの回路を掲載しています。
 
採用真空管は1960年代までに製造されたヨーロッパ製です。
 
VALVOブランドのEL5/4689は数年前まで秋葉原でペア¥7000で売られていました。見た目は上品で美しい球です。サイドコンタクトという特殊なソケットが必要で、ピン足は象の爪の様でもあります。ベース上部に赤色で帯状に塗られているその容姿から、友人は赤パンツとニックネームを付けました。規格を見ると球の規模は6L6相当で、バイアスが浅くて使いやすくQUAD型にも流用でき、出力も20W程度得られます。

整流管は、EL5/4689と同じサイドコンタクトのAZ4でポーランドのTELAM製です。この整流管はソケットが特殊だから、自作派で同じサイドコンタクト管のAD1とかEL5を使う人しか使わないでしょう。@\1800でした。
 
前段管EF80はVALVOブランドのが@¥600だったですが、私が入手したものは管壁のファクトリーコードから、英国ムラード・ブラックバーン工場製のものでメッシュシールドの美しい球です。近いうちに写真を載せてみます。こんな球を見つけてしまうと現在ではとても高価になってしまったNOSのEF86のような真空管を今から購入して使う気にはとてもなれません。もちろん、特性が異なるのでEF86と差し替えは出来ませんし、アンプの回路定数は大きく異なるものになります。

KT66、EF86、GZ32という超高価になってしまった真空管は避け、また、中国やロシアで製造されている現行球も避け、廉価で素性の良いNOS球だけを使って、ローコストで高性能、高音質のQUAD2型アンプを製作するというムシの良い計画をたてたました。中国やロシアの現行管KT66やEF86、GZ34を買うのと変わらない値段でこれらのような往年のNOS球が入手できたし、自作派しか使わないわけだからその方が良いではないかと思うのです。CRパーツも、やや高価なものを採用したとしても、部品点数が少ないのでそれほどコスト高にはなりません。
 
採用予定のトランス類、シャーシ
 出力トランス     XE-60-5 2個
電源トランス        GS-2819 2個
チョーク・コイル    TC-60-35 2個   いずれも、TANGOの既製品です。
シャーシ  小坂井電子 KS-320 2個 天板は1.5mmのアルミで加工は楽ですが、フレームが鋼鉄製で頑丈です。
計算しましたら、製作費用は全部で20万円ほど。オール・TANGOトランス採用のEL5/4689 QUADⅡ型アンプの材料代はオリジナルQUAD2型アンプと姿形も使用真空管も全く同一の市販キットであるサンバレーSV-4より安くなります。使うトランスは、明らかに上等なものを採用するにもかかわらずです。コストが安いのは、真空管が安かったこと、シャーシを自分で穴あけするからなのですが。この方針というのは6CW5なんちゃってQUAD2型アンプと変わりませんし、全製作コストに占めるトランス類のコストの割合が6割だというのも同じです。くれぐれも申し上げますが、真空管アンプは、トランスをケチったらどう頑張ってもそれなりの音質にしかなりません。
 
欠点は、デザインが使用トランスなどで決まってしまうので、どうしてもオリジナルQUAD2のようにコンパクトでスマートにならないことです。手持ちに1箱25本で1万円だった、つまり@\400のSHIZUKI SH-P 55uF/250VACのオイルフィルムコンデンサが沢山あり、これを使いたくて片chあたり2本立てることでシャーシが少し大型化してしまいました。このコンデンサはACモーターの進相用で、本来は真空管アンプの電源部よりずっと過酷な条件で使用されるので、普通の電解コンデンサにくらべ丈夫で長持ちして信頼性が高いです。大型化とアンプのデザインが野暮ったいことには目をつぶることにします。

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