電圧測定してみて、以外だったのは、+B電圧が予測よりも高く出てきた事だ。だから、ドライバー段へのブリーダー抵抗を継ぎ足して値を大きくした。83を使ったとき、実に230Vも電圧降下させなくてはならないし、この部分だけで約8Wも電力消費する。
赤は、83を使ったとき、青が5Z3の時、左右のアンプでほぼ同じ電圧になるので、一方だけをあげた。+B電圧は整流管の違いで実に50V位の差が出る。そして83の時には実効プレート電圧が450Vと最大推奨動作と同じになる。これだと、中国製SG-50は、やはり5Z3限定でないと極端に寿命が短いと思う。
出来立てのほやほやなので、音だししている間に音質はどんどん変わっていくが、オリジナル50を挿した時には、明らかに83を挿した時の方が音質が良い。83を使った時の方がスピーカーからの音離れが良く、低域も締まって力強いのだ。
このアンプは、反則技をいっぱい使っている。センタータップのあるシングル用のトランスを使い、PP用に流用しているうえ無帰還なので、特性はカマボコなはずだ。その代り、出力管のアンバランスに対して全く気を使う必要がない。
電源トランスの1次側0-95-100-105Vの95VのタップにAC100Vを接続しているので、2次側すべての電圧が5%以上高く出てくるので、ドライバー管も整流管も抵抗を使ってヒーター電圧を落として調整している。
今日はここまでにして、そのうちに、最大出力、入力感度、残留雑音、周波数特性などを測ってみようと思うが、回路的にはもういじるところがない。また、カップリングコンデンサが無い回路なので、カップリングコンデンサを変えて音の違いを楽しむことも出来ないアンプだ。測定して、何か問題があるような事がなければ、これで完成ということになる。