今迄のレビューは、ハーフコンポサイズのCDプレーヤー ONKYO C705FX2 8cmフルレンジスピーカー FOSTEX FE83nを繋いでのものでした。
今回は、アルテック/ウーレイの38cm2ウェイという大型のスピーカーで、本格的なアナログプレーヤー、フォノイコライザーを繋いでどんな音質なのか試してみました。
カートリッジ:Audio-technica AT-F7(MC型)です。ヘッドシェル:Technics純正
アナログプレーヤー:Technics SL-1200GAE
フォノイコライザー:Luxman E-250
このアンプは自作の’50シングルアンプで、出力は約3WとTU-8150とそれほど変わりません。比較用として用いました。
CDプレーヤーはLuxman D500X's2ですが、アナログレコードとの比較に用いました。
エレキットTU-8150は、デスクトップなど至近距離で、小型スピーカーをドライブするのを前提にしていると思いますので、このような大型でかさばる機器に繋ぐケースは稀だとは思いますが、物は試しとばかりにやってみました。
アルテック604は能率が100dB以上あって、小出力の真空管アンプでも上手く鳴らすことが出来るスピーカーです。能率が高いので、S/Nの悪いアンプだとノイズが気になってしまうのですが、TU-8150ではハムなど全く出ません。非常に静寂なアンプです。三極管接続の状態でカーペンターズなどを聴きますと、女性ヴォーカルはかなり上手く鳴ります。ただし、ベースやドラムはちょっと貧弱な音質で、自作の’50シングルアンプとはかなり差がありました。これは真空管の違いや回路の違いよりも、TU-8150では搭載されている出力トランスが小さいために低音は諦めざるを得ないのでしょう。小型のスピーカーならわかりにくいのですが、大型のスピーカーではかなり厳しいです。それでも、アナログレコードならではの雰囲気ある音質は聴き取れましたし、女性ボーカルやストリングスはかなり綺麗に鳴らしました。Luxman D500X's2によるCD再生では、 ONKYO C705FX2に繋いだのよりはずっと高品位な音で鳴らしてくれますので、メインのアンプの隣にサブで置いて、繋ぎ変えて聴くのはアリです。
今回、アナログレコードを聴いてみたのは、現在、値段が安くてしかもフォノイコライザーが内蔵されたお手軽なアナログプレーヤーが販売されているので、そういったレコードプレーヤーとTU-8150を直接繋いでアナログレコードを楽しむ事が出来るので、参考になるのではないかと思ったからです。実際にそういう使い方をしてもTU-8150は充分に楽しめると思います。